
平凡社ライブラリー9月新刊の3冊目は、
フェリックス・ガタリの
『三つのエコロジー』。
原著は1989年刊行、二つの講演を追加した日本語版は、
1991年に大村書店さんから刊行されました。
これに、現在の観点から大幅に改稿された訳者あとがきと、
マサオ・ミヨシさん(インタビュー集
『抵抗の場へ』は必読)による、
「全人類の課題」と題した解説を付したものが、今回の版です。
「三つのエコロジー」とは、
1. 自然環境(いわゆる世間で「エコ」と呼ばれるもの)
2. 社会環境(労働、差別、ジェンダー等々の制度や問題)
3. 精神環境(人の心や内面のありかたにかかわること)
の3点を指しており、ガタリは、これらを統一して思考するために、
エコロジーとフィロソフィーという二つの言葉を組み合わせて、
「エコゾフィー」という独自の用語を作り出しました。
ガタリという人は、さまざまな概念、用語を生み出し、
「エコゾフィー」もその一つで、なかなか難解なのは事実ですが、
20年近く前の著作でありながら、今の時点から読み返すと、
非常に示唆的というか、これからの時代にこそ読まれるべき、
そんな1冊のような気がします。
以下は、マサオ・ミヨシさんの解説の末尾より。
まったく新しい、すべての学問の中心になり
根底にあるべき考え方こそ、エコロジー、
とりわけフェリックス・ガタリが本書で述べているような、
総体的な「エコゾフィー」であると思われる。
『三つのエコロジー』は、全人類の直面する重大な危機を
背景にして読まれるべきものであるだろう。
・・・と真面目に書いておいて、いきなり話をハズしますが、
書店さんから平凡社K林へのご注文で、こんなことが。
K林:はい、平凡社サービスセンターでございます。
書店さん:『どうする、語りの現在』を1部お願いします。
K林:・・・は? ・・・
『ドゥルーズ/ガタリの現在』ですね。