鹿島茂さんの『吉本隆明1968』の文章が掲載されました。
「身をもっての論評、核心に迫る」という見出しの無署名原稿です。
以下はその一節より。
独特の用語と相まって難解に映る思想を
著者は快刀乱麻を断つように解きほぐし、かみ砕く。
例えば「大衆の原像」は
「落語に登場する長屋のクマ公やハチ公」になぞらえられる。
吉本はその健全な社会常識に照らし
「世のインテリたちの不毛な論争をぶった切った」。
その一方で「クマ公、ハチ公」があわせもつ「古いしがらみ」を、
なぜ独り吉本だけが飼いならせたのか。
理由は彼[吉本]の出自に求められる。
と続けて、その理由を述べた上で、
書評は以下のように締めくくられています。
[・・・]そう論じる著者は「貧乏酒屋の息子」。
まさに身をもって書かれた説得力あふれる吉本論だ。

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