2009年7月6日月曜日

【書評】吉本隆明 1968

7月5日(日)の日本経済新聞新聞読書欄に、
鹿島茂さんの『吉本隆明1968』の文章が掲載されました。
「身をもっての論評、核心に迫る」という見出しの無署名原稿です。


以下はその一節より。

 独特の用語と相まって難解に映る思想を
 著者は快刀乱麻を断つように解きほぐし、かみ砕く。
 例えば「大衆の原像」は
 「落語に登場する長屋のクマ公やハチ公」になぞらえられる。
 吉本はその健全な社会常識に照らし
 「世のインテリたちの不毛な論争をぶった切った」。

その一方で「クマ公、ハチ公」があわせもつ「古いしがらみ」を、

 なぜ独り吉本だけが飼いならせたのか。
 理由は彼[吉本]の出自に求められる。

と続けて、その理由を述べた上で、
書評は以下のように締めくくられています。

 [・・・]そう論じる著者は「貧乏酒屋の息子」。
 まさに身をもって書かれた説得力あふれる吉本論だ。

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